掛け捨て型のがん保険

万が一がんにかかった際、治療費は高額になってしまう可能性があります。
そのようなリスクに備えて、加入を検討しておきたいがん保険。
しかしがん保険には、「掛け捨て型」や「貯蓄型」など様々なタイプがあり、どの保険に加入すれば良いのか分かりにくい面があります。
そこで今回は、がん保険の「掛け捨て型」に注目して、どのような特徴があるのか、どのような人が掛け捨て型に向いているのかを解説していきます。
どのタイプのがん保険に加入しようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
掛け捨て型のがん保険とは
掛け捨て型のがん保険とは、途中で解約した場合に払い込んだ保険料が戻ってこない保険を指します。
生命保険や医療保険にも「掛け捨て型」がありますが、がん保険の掛け捨て型も仕組みは同じです。
支払った保険料が戻ってこないかわりに、割安な保険料で大きな保障を得ることができる点が特徴です。
がん保険の掛け捨て型には、「定期タイプ」と「終身タイプ」の2種類があります。
定期タイプは、一定期間がんの保障を得る事ができます。
たとえば1年や5年など、期間を設定して保険に加入します。
保険期間が過ぎると、がん保険を更新することが可能。
その際には、更新時の年齢などによって保険料が見直されます。
ただし、定期タイプの掛け捨てがん保険では加入年齢が20歳~80歳ほどの間で設定されている保険商品が多く、加入できる年齢を超えてしまうと更新はできません。
一方の終身タイプは、その名の通り人生が終わるまで保険期間が続くものです。終身タイプの場合、がん保険の更新がなく、保険料は一定です。
また、終身タイプのがん保険では、「保険料の払込期間」を設定することができます。
たとえば70歳までにすべての保険料を払い込むように設定すると、70歳以降は保険料の支払いが必要ない、といったものです。
仕事を退職する65歳に合わせて保険料の払込期間を設定すれば、リタイア後に保険料を支払わずにがん保障を得ることも可能。
以上が、掛け捨て型のがん保険の基本的な仕組みです。ではここからは、掛け捨て型のがん保険について、より詳しい特徴を見ていきましょう。
掛け捨て型は保険料が安い!
掛け捨て型のがん保険には、掛け捨て型ならではのメリットがあります。ここでは、主に2つの点に注目して解説します。
【掛け捨て型の特徴】
- 保険料が安い
- 少額の保険料で大きな保障を得ることができる
掛け捨て型の最も大きなメリットは、保険料が安いという点でしょう。
掛け捨て型のがん保険は、安いものでは40歳の男性でも1500円ほどで加入できる保険商品もあります。
もちろん特約の付与や保険金額の大きさによっては保険料も高額になってしまいますが、診断給付金や入院・通院給付金など、基本的な保障のみの場合には非常に低い保険料で加入が可能です。
また、保険料が低い保険商品でも、診断給付金は100万円、入院給付金は1日あたり1万円など、充実した保障を得ることができます。
月々1000円ちょっとの負担で十分な保障を得ることができるというのは、家計にとって非常に助かるでしょう。
ただし、掛け捨て型のがん保険で、定期タイプの場合には更新のたびに保険料が上がることを忘れてはいけません。
当初は保険料が安くても、いつの間にか保険料が高額になってしまうことは十分にあります。
そのため、掛け捨て型のがん保険は、加入する期間と更新後の保険料について気を付けておかなければいけません。
掛け捨てではない貯蓄タイプはあるのか?
がん保険は掛け捨て型が一般的ではありますが、「貯蓄型」もあります。
しかし、貯蓄型のがん保険を扱っている保険会社は非常に少ないです。
貯蓄型は、途中でがん保険の契約を解約した場合に、それまで払い込んだ保険料のうち一定の金額が「解約返戻金」として戻ってくるタイプ。
もしがんにかからなかった場合でも、払い込んだ保険料が無駄にならないという点がメリットです。
ただし、解約返戻金の金額は契約期間によって異なり、契約してからすぐの段階で解約すると低い金額になってしまいます。
また、保険期間の満期を迎えた場合には、解約返戻金がゼロになるものがほとんどのため、注意が必要です。
貯蓄型のがん保険は、保障と貯蓄の2つの機能を持っている面で優れていると言えます。
しかし、貯蓄機能があるために、掛け捨て型と比べて保険料が高額になってしまう点がデメリットです。
そのため、保険料を抑えたいという人には向いていません。
また、貯蓄型は一度解約してしまえばそのあとは保障がなくなってしまいます。
がんの保障が主な目的という人にも、貯蓄型はおすすめできません。
もし貯蓄型を選ぶ場合には、保険料を払い続けるだけの余裕があり、「保障はこの期間までで十分」といったような、解約をするタイミングをしっかり決めている人が良いでしょう。
そうでなければ、保険料を支払いきれずに解約返戻金が低い時期に解約を余儀なくされ、保障も解約返戻金も結局満足に得られなかったということになりかねません。
そのため、貯蓄型を選ぶのは、自分の金銭面や将来のライフプランをしっかりと確認してからにすることをおすすめします。
また、がん保険にはあくまで保障しか望まないという方は、やはり掛け捨て型をメインに検討する方が良いでしょう。
「終身の掛け捨て」と「定期の掛け捨て」ならどっちが良い?
先ほど、掛け捨て型のがん保険には「終身タイプ」と「定期タイプ」の2種類があると説明しました。
では、この2種類のうち、どちらを選ぶのが良いのでしょうか?
終身タイプと定期タイプには、それぞれメリット・デメリットがあります。
今から紹介するメリット・デメリットと、自分の状況と照らし合わせながら適した方を選ぶと良いでしょう。
定期タイプのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
保険料が比較的安い | 更新の際に保険料が高額になる場合がある |
保障内容の見直しがしやすい | 保険期間を過ぎたら保障がなくなる |
定期タイプのがん保険は、終身タイプと比較すると保険料が安い点がメリット。
保険料に関しては、終身タイプは一生涯変わらないため、定期タイプよりも高めに設定されている場合が多いのです。
そのため、保険料を抑えるなら定期タイプの方が適しています。
また、定期タイプは一定期間ごとに更新があるため、自分の金銭状況や健康面に合わせて保障内容を変更することが可能です。
保険はその時々に合わせたものにしなければ意味がありません。
その点、定期タイプは細かに見直しができるため、自分に本当に適した保障を得ることができるでしょう。
一方、更新が多いということは、保険料の見直しも多くなるということです。
同一の保障で続けるのであれば、更新のたびに保険料が上がっていくので、長い期間加入し続ける場合には高額な保険料を支払わなければいけない点がデメリットと言えます。
また、定期タイプのがん保険は、加入が可能な年齢の上限が75歳~80歳の保険商品がほとんどのため、一生保険に入り続けることはできません。
もしずっとがん保険に加入することを考えるのであれば、終身タイプのがん保険を考える方が良いでしょう。
終身タイプのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
保険料が一定 | 保障内容の見直しを忘れてしまいがち |
保険料の払い込みが終われば保険料なしで保障を得られる | 契約から一定期間の保険料は定期タイプに比べて割高 |
終身タイプのがん保険は、保険料が一定という点がメリットです。
常に一定の保険料を払い続けるため、保険料が上がり続ける定期タイプと比べて、家計のキャッシュフローを考えやすいでしょう。
しかし、終身タイプは保険料が一定であると同時に、保障内容もずっと変わりません。
そのため、見直しをしなければ、自身の状況が変わって保障内容が合わなくなる可能性があります。
また、将来的な医療の進歩によって、がんでも入院が全く必要なくなる可能性もあるでしょう。
その場合には、入院給付金は必要なくなり、わざわざ保険をかける必要性も薄れます。
このように長期間保険料が変わらないというメリットがある一方、保障が変わらないデメリットもあるということを考慮しなければいけません。
そのため、終身タイプに加入を検討する際には、定期的に見直しをするということを忘れないようにしましょう。
掛け捨て型のがん保険がおすすめの人
さて、ここまでの説明を踏まえて、掛け捨て型のがん保険が向いている人についてまとめてみましょう。
掛け捨て型のがん保険がおすすめの人は、下記のような人です。
- 保険料を安く抑えたい人
- お金が貯まるまでなど、一定期間のみの保障が必要な人
掛け捨て型の最大のポイントは、保険料を抑えながら大きな保障を得ることができる点です。
そのため、なるべく保険料を抑えた上で保障を得たい人には、掛け捨て型はぴったりと言えるでしょう。
また、子どもの養育費が必要な時期など、万が一がんにかかっても治療費を捻出することが難しい時期だけに保障がほしいという人は、掛け捨て型の定期タイプを検討してみることをおすすめします。
定期タイプは更新のたびに保険料が値上がりしますが、一定期間のみの加入であれば、多少値上がりしたとしてもそこまでの負担にはならないでしょう。
まとめ
ここまで説明してきた通り、掛け捨て型のがん保険は保険料を抑えながら保障を得たいという人におすすめの保険です。
掛け捨て型には、定期タイプと終身タイプの2種類がありますが、自分の状況に合わせて加入を検討しましょう。
定期タイプは最も保険料が安いですが、更新のたびに保険料が上がっていきます。
長期間の加入を希望している場合には、終身タイプのがん保険を検討した方が良い場合もあります。
どちらのがん保険に加入したら良いか分からない場合には、保険代理店の営業マンのアドバイスを得ることも有効な方法。
プロのアドバイスをもとに、自分に適したがん保険に加入するようにしましょう。
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