医療保険とがん保険の違いは?プロの保険専門家が解説
がんに特化したがん保険ですが、がんにかかるリスクは医療保険でも備えることが可能です。
そこで今回は、医療保険とがん保険の違いを徹底比較するとともに、どちらに加入をすれば良いのかを解説します。
すでに両方の保険に加入済みという方も、保険見直しの目的も兼ねてぜひ読んでみて下さい。
目次
医療保険の保障内容とは
まず、医療保険の保障内容を確認しましょう。
他の生命保険同様、医療保険はメインの保障である「主契約」と、オプションである「特約」からなっています。
- 主契約の内容は、その医療保険に加入すれば必ず受けられる保障で、特約は契約するときに付けるかどうか選べる保障です。
- 特約は付けた場合だけ保障を受けられますが、たくさんの特約を付けると保険料は上がっていきます。
以下に、一般的な保障内容を挙げていきましょう。
入院保障
入院保障は、すべての医療保険で主契約に含まれており、医療保険の中心的な保障と言えます。
- 病気やケガで入院した場合、入院日数に応じて入院給付金が受け取れます。
- 入院一日あたりに給付される日額を設定し、日額×入院日数ぶんが給付される形が一般的です。
- 入院日数が短い場合は、日数にかかわらず数日分に相当する一時金が支給されるものもあります。
入院保障には、1入院あたり60日や120日というように、給付金が受け取れる上限日数が決められています。
手術保障
手術保障も、入院保障と合わせて主契約に含まれる保障です。
- 手術を受けた場合に、手術の程度に応じた給付金が受け取れます。
- 倍率方式という給付方法が一般的で、あらかじめ保険会社で「〇〇という手術なら、10倍」など、手術の種類ごとに倍率が定められています。
- 該当する手術を受けたら、入院保障の給付日額に倍率を掛けた金額が給付されます。
通院保障
通院保障は、比較的最近の医療保険にある保障で、特約として用意されていることが多いものです。
- 入院せず、通院で治療を受けた場合に、通院日数に応じて給付金が受け取れます。
- 入院後、退院するタイミングで一時金として給付されるタイプもあります。
特定疾病保障
がんや、がんを含む三大疾病にかかった場合などに、一時金が給付されるという保障です。
特約として付加できます。
先進医療保障
- 先進医療を受けたとき、その費用を実費保障するこが先進医療特約です。
- 先進医療は保険適用でないため、自己負担額が高額になるのをカバーするのが目的です。
死亡保障
亡くなった場合に、遺族に死亡給付金が支払われる保障です。特約として付加する形が一般的です。
がん保険の保障内容とは
医療保険でがんもカバーされるのであれば、医療保険だけで良いのでは?と思う方もいるでしょう。
しかし、医療保険とがん保険では、大きく異なる点がいくつかあります。
そもそも、がん保険はその名の通り「がん」に特化した保険であるため、前提として医療保険とは保障範囲が大きく異なります。
これが最も大きな違いと言えるでしょう。
この大きな違いのほかに、医療保険とがん保険には小さな違いが3つあります。
- 主契約の一時金の有無
- 入院給付金・通院給付金が無制限
- 免責期間と告知
1つずつ見ていきましょう。
主契約の一時金の有無
最初の違いは、主契約の一時金の有無です。
がん保険の主契約の中には、がんと診断された時に所定の金額がまとめて支払われる「診断給付金」という一時金が備えられています。
金額の設定は50万円~200万円ほどの範囲で可能です。
一方、医療保険の場合には、がんで一時金を受け取ろうとすると、特約に加入しなければならない場合があります。
この点が医療保険とがん保険の違いです。
入院給付金・通院給付金が無制限
2つ目の違いは、入院給付金と通院給付金の支払日数制限についてです。
先ほど説明した通り、医療保険では入院給付金も通院給付金も、支払われる日数に限りがあります。
古い保障であれば、一定の日数以上の入院や通院をしなければ、給付金が支払われないこともあります。
その反面、がん保険では入院給付金も通院給付金も、支払日数が無制限の商品が多く見られます。
注意すべき点
- 退院後の通院でなければ保障の対象にならない
- 給付金の支払日数に限りがある
最近のがん保険では入院・通院給付金の支払い条件はそこまで厳しいものではなくなっている傾向があるようですが、念の為加入を検討する際は注意しましょう。
通院治療の場合、手術などと比べると長い時間をかけて治療を進めていくことになるため、通院給付金の支払い上限がないというのは非常に重要です。
免責期間と告知
最後の異なるポイントは、免責期間と告知です。
医療保険もがん保険も、加入する際には告知を行う必要があります。
健康状態に問題がある契約者が保険に入ってしまうと、保険会社側はすぐに保険金の支払いをしなければいけなくなる可能性があります。
これでは、保険料を支払っている全ての契約者との公平性が保たれなくなるため、保険に加入する前に健康状態に問題がないことを明らかにする必要があります。
医療保険では、一般的に過去の病歴や現在の健康状態、投薬治療中か否かなどを申告しなければいけません。
一方のがん保険は、「がんに関する病歴」を主に問われます。
そのため、過去になにか病気にかかったことがあっても、がんとの因果関係がないと判断されれば、がん保険に加入できる可能性があります。
このように、告知の条件が医療保険よりも比較的緩い傾向があるがん保険ですが、医療保険にはない「免責期間」が設定されています。
がん保険では、契約してから90日間は免責期間とされ、この期間中にがんが発覚しても給付金などはまったく給付されないのです。
がん保険はがんに特化している分、告知の条件が比較的緩い傾向はありますが、免責期間に気をつけなければ保障を受けることができなくなってしまうため、注意が必要です。
がん保険をいざというときに活用することができるよう、早めの検討をしておくことをおすすめします。
[zurichgan]医療保険とがん保険、どちらに加入すべき?
様々な違いのある医療保険とがん保険ですが、どちらもがんを保障できるという点では同じです。
がん保険はがんのみに特化している分、入院・通院給付金の支払日数上限がないなど、保障内容は充実しています。
一方の医療保険は、がんだけでなくケガ・病気を幅広く保障してくれる点が魅力的な保険です。
ただし、万が一がんにかかった時には入院や通院の日数が多くなり、保険でカバーできる範囲を超えてしまう可能性があることだけは覚えておきましょう。
がん保険を検討してみた方が良いケースは、身内にがんにかかったことがある人が多いなど、がんの罹患リスクについて不安が大きいと感じる時です。
また、がんに罹患した時の将来的な収入源リスクが怖いという場合にも、がん保険が適しているでしょう。
がんは、病状の進度によっては治療に時間がかかり、その分治療費も高額になっていきます。
治療費だけなら貯蓄でなんとかなることもあります。
このような金銭的な不安が大きい方は、がん保険で充実した保障を得ておいた方が安心を得るためにも重要です。
医療保険とがん保険、両方に加入する必要性はある?
先ほども説明したとおり、がんは医療保険でも保障することができます。
しかし、医療保険でがんを保障する場合、がんの治療にかかる自己負担金額をすべてカバーしきれない可能性があるのが懸念点です。
医療保険に加えてがん保険も併用した方が良いのかどうかは、この自己負担金額のリスクをどう考えるかというところにあります。
もしあなたが十分な貯蓄をもっている場合には、医療保険だけではカバーしきれないがんの治療費も捻出することが可能かもしれません。
医療保険は、「病気やけがの治療に対して貯蓄がない場合の備え」である反面、がん保険は「がんによって医療費が高額になってしまった場合のリスクヘッジ」ともいえます。
そのため、医療保険とがん保険を併用する必要性は、個人の経済状況によって変わってきます。
その点を踏まえた上で、自分にはがん保険が必要なのかどうか検討してみましょう。
医療保険とがん保険を併用する場合の注意点
もし医療保険とがん保険を併用する場合には、保障内容が重複しないように注意が必要です。
たとえば、医療保険に三大疾病特約をつけていた場合、がんや脳卒中、心疾患(急性心筋梗塞)と診断された時に一時金を受け取ることができます。
しかし、がん保険に加入している場合にも、がんと診断された時に一時金が給付されます。
医療保険の特約は、がんだけでなく脳卒中や心疾患(急性心筋梗塞)の場合にも適用されるものの、一部分はがん保険と被っているわけです。
このように、医療保険とがん保険を併用すると、どこかで保障内容がかぶり、無駄な保険料を払ってしまう可能性が出てきます。
そうならないように、それぞれの保障内容を見直しましょう。
1人で2つの保険について同時に考えるのは非常に手間がかかる上に、正しい判断をするためには知識も必要になってきます。
保険選びに迷ったら、保険代理店に在籍するFPなどの保険のプロに相談することも有効な手です。
損をしないためにも、しっかりと保険内容を見直すことが重要です。
手厚く保障を準備することは良い事ですが、少しでも保険料を安くしたい、重複して保険料を払いたくないという方は、この機会に保険の見直しをして、保障内容の確認してみることをお勧めします。
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まとめ【医療保険とがん保険は使い分けが大事】
本記事では、医療保険とがん保険の違いをはじめ、どちらに加入するべきか、両方加入する必要性はあるのかについて詳しく解説しました。
今回説明した通り、医療保険とがん保険は保障範囲が被っている部分があるものの、様々な違いがあります。
特に、がん保険は治療費が高額になるリスクをカバーするための保険です。
医療保険に加入するにせよ、がん保険に加入するにせよ、大切なことは自分に合った保障を得ることです。
なにか不安がある場合には、保険のプロに相談しながら自分に必要な保障を1から考えてみるのも良いでしょう。
保険商品のご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご覧ください。
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