生命保険協会の役割とは?知っておきたい活用ポイント解説

生命保険協会とは
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生命保険業界には、様々な組織・団体があります。その中でもひときわ大きな団体として保険業界に影響力を持っているのが、「生命保険協会」。一般消費者である国民にとっては馴染みがありませんが、生命保険会社の職員や、生命保険業界の専門家にとっては非常に関りの深い団体です。

今回は、生命保険協会について解説していきます。
生命保険協会は、生命保険会社に就職したり、保険業界で働きたいと思っている人にとっては非常に重要な組織。生命保険業界に興味のある方は、このページを読んで、ぜひ知識を深めてみてください。

生命保険協会って何?

生命保険協会とは、生命保険業の発達や、信頼性の維持を目的に、生命保険業やそれに関わる税制、国際関係、社会貢献活動など、幅広い活動をしている一般社団法人です。日本国内で生命保険業を営む41社の生命保険会社全てが、この生命保険協会に加盟しています。

生命保険協会が行っている事業は、主に8つ。生命保険協会の発達や信頼性の維持だけでなく、国民生活の向上に対する貢献が目的とされています。

生命保険事業に関する情報提供及び理解促進に関する事

一般の消費者向けに、統計データや刊行物・エッセイ集を生命保険協会のホームページ上で公開もしくは頒布しています。日本の情報だけでなく、「ニューヨーク州保険法」、「ドイツ保険契約法」などの資料も頒布されており、生命保険に関わる国際的な内容についても情報を得ることができます。

生命保険に関する相談、苦情対応及び紛争解決に関する事業

生命保険についての相談や意見交換会、「消費者の声」に対する対応を行っています。

生命保険事業の適切な運営を確保するための制度及び施策に関する事業

生命保険制度の悪用を防ぎ、制度が健全かつ公平に運用されるように対策を実施します。

社員会社等の職員に対する教育及び研修に関する事業

生命保険会社の営業職員、代理店に対する教育制度を整え、生命保険業に関する資格試験などを実施しています。

生命保険の理論及び実務等に関する調査研究に関する事業

生命保険に関する法制度等の調査や研究を行っています。

関係官庁、関係機関その他に対する意見の表明等に関する事業

政府をはじめとする関係機関に対して、税制改正や社会保障制度改革、規制改革などに関する意見・提言を提出し、より良い制度の策定に努めています。

社会的責任を遂行するための事業

社会貢献活動や、生命保険協会内における女性活躍推進の取り組みなどを行っています。

その他本協会の目的を達成するため必要と認めた事業

生命保険協会の役割

一般の消費者にはあまり知られていない生命保険協会ですが、その役割は先ほど説明した通り、「生命保険業の発達」というところにあります。

生命保険協会が行うことは、生命保険募集人の登録、変更、廃業に関する手続きなど、保険業の運営に関するもののほか、生命名保険会社の営業や代理店に対する教育とその制度の整備、生命保険に関する税制や社会保障についての提言など。

まさに「生命保険業界や、生命保険業をより良いものにする」ことを目的とした団体になっています。

また、国内にあるすべての生命保険会社が加盟しているため、生命保険協会が日本の生命保険業界に与える影響は非常に大きく、この点からも生命保険協会が保険業界の発展を先導する機関であるということがわかるでしょう。

また、生命保険協会は、一般消費者に向けての保険教育資料の作成や、保険に関する相談・苦情の受付を行っています。たとえば、中学校・高等学校向けに、社会保障制度や保険の役割について理解を深めることができる教育資料を頒布するなど、消費者に対して「生命保険にまつわることをより理解してもらう」ことを目的とした活動も、生命保険協会の役割の1つです。

このように、生命保険協会は、保険業界全体の業務・制度の向上と、一般消費者の保険制度の理解向上という2つの役割を担っているのです。

生命保険文化センターとの違い

生命保険業界内に存在する大きな組織として、生命保険協会のほかに「生命保険文化センター」という組織があります。この生命保険文化センターと、生命保険協会の違いは何でしょうか?

大きな違いとして挙げられるのは、事業規模の差です。

生命保険文化センターの事業は、一般消費者の啓発や情報提供と、統計調査や研究、そして、学術振興事業として研究会運営や専門家向けの学術書籍発行の3つです。

一方の生命保険協会は、生命保険文化センターと同じような事業に加え、官公庁に対する税制・社会保障制度の改革に関する提言や、消費者と一番近くで接する生命保険の営業に対する教育など、非常に影響力の大きい事業を行っています。

とは言うものの、生命保険文化センターも生命保険協会も、生命保険業の発達を通して消費者の生活を向上させるという目的を持っている点は共通しており、本質的に全く異なる団体ではないと言えるでしょう。

生命保険会協会実施の試験と資格

先ほども紹介した通り、生命保険協会では、事業の1つとして生命保険の営業や代理店に向けて教育を行っています。

生命保険を扱うということは、金融商品を扱うことと同じこと。そのため、生命保険を扱う営業職は、消費者であるお客様に正しく商品の説明をしたり、人生設計に合わせた適切な保険商品の提案ができるよう、プロとしての知識を備えておく必要があるのです。

この教育の一環として、生命保険協会ではいくつかの資格試験を実施しています。試験に合格することで、たとえば「保険募集人」や「ライフ・コンサルタント」など、実務で使える資格を手に入れることができます。

業界共通教育課程

一般課程

一般課程試験は、業界共通教育課程の一番最初のステップで、「生命保険の基礎知識を修得すること」が目的です。

営業職員の場合は、入社後の3ヶ月間、所定の単位の研修をしなければ試験を受けることができません。この一般過程試験に合格すると、「生命保険募集人」の資格が付与されます。

専門課程

一般課程試験に合格した人が受講できる課程です。この課程では、一般課程で得た基礎知識をベースとして、保険販売に関連する専門知識・周辺知識を新たに修得し、消費者のニーズに対する対応力を高めることが目的です。この課程でも、資格試験だけでなく研修に参加する必要があります。

専門課程試験に合格した人には「ライフ・コンサルタント(LC)」の資格が付与されます。

変額保険販売資格

これは、生命保険募集人として登録済で、専門課程試験にも合格している人を対象にした試験です。「変額保険」という保険の販売に必要な知識を修得することが目的になっており、この試験に合格した際には、生命保険協会に登録することで変額保険の販売ができるようになります。

応用課程

専門課程試験に合格した人が受講できる課程です。今まで習得した知識の応用力・実践力を養い、ファイナンシャル・プランニング・サービスに必要な知識を修得することが目的です。応用課程試験に合格した場合、「シニア・ライフ・コンサルタント(SLC)」の資格が付与されます。

生命保険大学課程

応用課程試験に合格した人が受講できる課程で、生命保険業界共通の教育制度の中では、最もレベルの高い教育課程になります。

ファイナンシャル・プランニング・サービスに必要な知識を、より専門的なレベルで修得し、優れた生命保険ファイナンシャルプランナーを育成することを目的としています。

生命保険大学課程試験には全6科目あり、その全てに合格した人には、「トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP、略称TLC)」の資格が付与されます。

生命保険会社の苦情件数ランキング

生命保険協会では、加盟している各生命保険会社に寄せられた苦情のデータを公開しています。このデータを見れば、どの保険会社が苦情を多く寄せられているのかを知ることができるのです。

保険に加入する際、多くの人は保険会社の営業とやり取りをすることが多いです。そのため、苦情件数などを確認してなるべく対応の良さそうな保険会社を選びたいと思いますよね。そこでここでは、生命保険会社の苦情件数ランキング1位~3位を発表していきます。

なお、ランキングを見る前に、1点注意事項があります。

このランキングは、あくまで「苦情件数」のランキングです。たとえば、苦情対応のカスタマーセンターなどに多くの人数を配置している保険会社は、その分苦情件数のカウントは多くなります。

つまり、苦情が多いからと言って、その保険会社のお客様対応が悪いとは、一概には言い切れないのです。その点をきちんと分かったうえで、ランキングを見ていただくようお願いします。

では、さっそく苦情件数ランキングを見ていきましょう。

平成30年度第1~第2四半期
生命保険各社、生保協会に寄せられた生命保険各社の苦情件数

参考:生命保険協会 https://www.seiho.or.jp/member/complaint/pdf/h30-q2.pdf

第1位 アフラック 苦情件数55,079件

(生命保険会社:54,933件、生命保険協会146件)

生命保険会社に寄せられた苦情の内訳

項目苦情内容
新契約関係27.7%説明不十分、事務取扱不注意、契約引き受け関係など
収納関係10.2%口座振替・送金、失効・復活など
保全関係29.8%名義変更・住所変更、解約手続き、契約内容の変更など
保険金関係25.0%入院等給付金支払手続、入院等給付金不支払決定など
その他7.3%アフターサービス関係、個人情報取扱関係など

参考情報

  • 個人保険保有契約件数:24,557,008件
  • 顧客数:15,546,117名

第2位  メットライフ生命 苦情件数28,019件

(生命保険会社:27,874件、生命保険協会145件)

生命保険会社に寄せられた苦情の内訳

項目苦情内容
新契約関係20.2%契約引き受け関係、説明不十分など
収納関係10.4%口座振替・送金、失効・復活など
保全関係27.5%解約手続き、名義変更・住所変更、更新など
保険金関係23.0%入院等給付金支払手続、入院等給付金不支払決定など
その他18.9%アフターサービス関係、職員の態度・マナーなど

参考情報

  • 個人保険保有契約件数:9,134,099件
  • 顧客数:5,630,340名

第3位  日本生命 苦情件数26,628件

(生命保険会社:26,374件、生命保険協会254件)

生命保険会社に寄せられた苦情の内訳

項目苦情内容
新契約関係10.8%説明不十分、不適切な募集行為など
収納関係8.3%口座振替・送金、保険料振込関係など
保全関係40.1%名義変更・住所変更、解約手続き、生保カード・ATM関係など
保険金関係12.2%入院等給付金支払手続、入院等給付金不支払決定など
その他28.6%アフターサービス関係、職員の態度・マナーなど

参考情報

  • 個人保険保有契約件数:30,976,428件
  • 顧客数:11,816,742名

以上が、生命保険会社の苦情件数ランキングトップ3でした。ただし、これらの保険会社はほかの会社と比較しても顧客数が非常に多いため、その分苦情件数も多いという面があります。そのため、苦情件数だけでその保険会社の良し悪しを決めるのではなく、あくまで参考程度に活用してください。

教育機会の要望や苦情などは生命保険協会へ

生命保険協会は、一般消費者としてはあまり関わることが少ない団体ではありますが、生命保険業界全体に強い影響力を持ち、国民の生活を向上させる目的で生命保険業の発展を進めています。

そのため、生命保険協会は私たちの暮らしを支えていると言っても過言ではないのです。

あまり接することのない機関ではありますが、保険制度の教育や苦情の受付など、一般消費者に対して開かれている事業もあるため、機会があったら利用してみてはいかがでしょうか?

 

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