保険の見直し方
保険の見直し方
日本の国民の88.7%※が加入している保険。入ったらもう安心!と思っていませんか?
いろいろ頭をひねって考えて入ったのだから、もう考えたくない!という人もいらっしゃいますが、人生の中には“見直すべきタイミング”もあるのです。
日本における保険の市場規模は約40兆円ですが、なんと!そのうちの5%にあたる約2兆円は毎年買い替えられている=すでに保険に加入している人が切り替えをしているのです。早速見直しのポイントをお伝えします。
※生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」
見直しのタイミング
まずは“いつ”見直した方が良いのか、というタイミングについてです。分かりやすいのが『ライフステージが変わるとき』です。ライフステージは、卒業、就職、結婚、出産、子育て、退職など人生の中で節目となる出来事によって分けられます。
節目によって生活環境が大きく変わると同時に、お金の流れも大きく変わります。ただ、すべてのタイミングで見直すべき、切り替えるべきというわけではなく、「今の保険が合っているのかの確認作業をするタイミング」と思ってください。
就職したとき
人生の中で、ステージが大きく変わる第一歩ですね。学生でいる間は、親御さんが保険をかけてくれていることが多くあります。就職してそれを引き継いだ時が、保険を考えるタイミングでしょう。引き継いで、そのまま保険料を払ってしまう人が多いのですが、それは「子供に何かあった時に親が受け取る」ために計算された保険です。
例えばですが、定期保険で死亡保障がついていた場合、それは必要以上の額ではないでしょうか。無駄な保障がないかどうか、無駄を省けばその分貯蓄に回すこともできます。自身で引き継いだ時は、その保障が自分に合っているのか確認しましょう。
結婚したとき
結婚したときも、お金の流れが大きく変わります。今や多くの人が結婚した時点では共働きでしょう。結婚すると男性の中には「自分が自由に使えるお金が減る」と思う人もいるそうですが、夫婦双方が働いていれば一番収入が増える時です。しかし、ここで生活レベルをあげてしまうと、次にライフステージが変わるタイミングで苦労することになります。生活レベルをあげるのではなく、より多くの貯蓄をし、後々の資産にまわしましょう。
守る対象ができるので保険も見直す必要があります。結婚のタイミングで保険について考え始めたり、親御さんがかけてくれていた保険を引き継いだりする人もいるでしょう。貯蓄を増やしたい時だからこそ、かけてくれていたお金を守るためにも保障を考えるタイミングです。
妊娠・出産
妊娠・出産でお子様ができたタイミングが一番大きくお金のことを考える時期であり、保険も動く時です。家族が一人増えるという幸せを得ると、責任もその分大きくなります。守るべき存在が増えたなら、保障をしっかり備えて、もしものときに残された家族が安心できるように準備する必要があります。
保障ももちろんですし、将来の費用に備えて、資金も計画的に積み立てていく必要があります。
家や車を買った時
子供ができて、ある程度貯蓄もできると、マイカーやマイホームも検討されますよね。家は人生の買い物の中で一番大きなもの。車は第3位。ちなみに2位は保険です。大きな買い物をするイコールお金の流れが変わることが予測できますね。家や車の保障も必要になりますし、万が一の時に住宅ローンをどうするかということも考える必要があります。
子供が独立したときや退職した時
子供が独立すると、大きな保障の必要性は低くなります。その時に住宅ローンがどれくらい残っているか、自身に万が一のことがあった時に身辺整理の費用やお葬式代くらいが賄えるか、貯蓄や保障を確認しましょう。
子供の独立後は、夫婦二人きりの生活になります。特に退職後はそれまでと収入がガラリと変わります。そして、年齢を重ねると病気やけがのリスクが一気に高まります。
保険を見直す他のタイミング
ライフステージが変わるタイミングではありませんが、下記のようなときも保険が自分たちに合っているかどうか確認をしてみると良いでしょう。
保険に不安や不満を感じたとき
保険に入ってはいるけれど、今のものは思っていたより貯蓄の部分が小さいかもしれない…、保障額が合っているのかわからない…、漠然とした不安や不満を感じたのならそれは確認をした方が良いタイミングです。
合っていなければ見直しましょう。
ライフステージが変わらずとも、数年ごとに見直しましょう
保険の加入や見直しを考える主なタイミングはライフステージが変わる時=お金の流れが変わる時ですが、実は経済状況や医療事情などによって、数年ごとに保険商品も新しいものが出ています。保険会社も契約者をより守れるように、より保険料を安くと日夜努力しています。
例えば、医療保険には特約で付加できる『先進医療』に対する保障があります。健康保険が適用されない先進医療を受けると数百万かかってしまうような治療法もありますが、特約を付加していれば通算で2,000万円まで保障してくれるという商品があります(通算限度額は保険商品によって異なります)。医療保険自体はずっと前からありますが、この保障が出始めたのは10年くらい前からです。
また、他にも健康な人やタバコを吸わない人は保険料が割引になる保険もあります。
見直すことによって、毎月の保険料を下げられるかもしれません。また、新しい保障の商品が出ている可能性もあるので、数年ごとにでも保険の動向を聞いてみると最新の情報が得られるかもしれません。
起業した時
会社勤めですと、退職金制度があったり、会社が加入している健康保険組合からも保障があったりと、手厚い保障が受けられることがあります。しかし独立し、起業すると保障が薄くなります。
保険の更新がきた時
これは保険の見直しをしなさいというサインですね。更新すると、保障額がそのままなら保険料は上がります。保険料をそのままにしたいなら、保障額は下がります。果たして現在の保障内容が自分に合っているのか確認せざるを得ません。
見直しのステップ
見直すかどうかは後にして、まずは現状のままで良いのかどうか確認作業をしましょう。
保険で押さえなければいけないポイントは保険に入る『目的』『期間』『必要保障額』です。
これをきちんと押さえていれば、安心できます。確認作業は『保険の選び方』でもお伝えしたステップにそって行います。
- 心配事を書き出す
- 心配事に順位づけをする
→ 必要な保障の『目的』と『期間』の明確化 - 国や会社の保障を知る
→ 保障の重複を未然に防ぐ(保険料の節約) - 足りない部分を洗い出す
→ 『必要保障額』の算出
→ 家計の収支から、保険料の許容範囲を算出。
続いて積み立てや貯蓄代わりの貯蓄性保険や、貯金についてですが、
解約返戻金がいくらになるのか、それが将来必要になった時(子供が大学に通う頃)に足りるのかを計算しましょう。
保険の見直し方法
保険に入る『目的』『期間』『必要保障額』を確認したところ、過不足が見つかったとします。いよいよ見直しです。以下では、見直しの一般的な方法をお伝えします。保険会社によっては取れない方法もありますので、どの方法を取るにしても保険会社や担当者への確認が必要になります。
保障を増やしたい
保険の切り替え・新規加入
今入っている保険を解約して、新規で別の保険に加入・契約することです。主に保障を増やしたい・より良くしたい時に行います。
気をつけたいのは、保障がない期間を生じさせないようにすることです。
保険の解約はすぐにできますが、保険に入るには審査があるので少し時間が必要です。
先に保険の解約をしてしまうと、新しい保険の保障が始まる前に万が一事故や病気をした際は、解約した保険はもちろん使えないですし、新しい保険の保障が始まっていなければ保障の対象外で、どこからも保障されなくなってしまいます。
そんな事態を防ぐためにも、無事に新しい保険の契約が成立してから古い方の保険を解約しましょう。
今まで保険に加入していなかった人には早く無事に保障が始まることを祈りましょう。
保険料を抑えたい
新しく保険に入ると、保険料が増えることもあります。しかし、収入が変わらないのに保険料が増えて負担になるなどで、保険料を抑えたいと考える人も少なくはないと思います。では、どのようにしたら保険料を抑えられるのか、いくつかご紹介します。
特約の解約
加入している保険に特約がついている場合、それを外すことで毎月の保険料を抑えることができます。
ただ、特約は一度外すと再度付加できないものの方が多いです。あとから必要にならないか、本当に外すべきなのか、ご自身の心配事とその順位と照らし合わせて考えてからご判断ください。
また保険会社によっては、最低保険料が設定されているところがあります。特約を外すことでその保険料を下回ってしまうと、特約は外せないということもありますので、担当者に確認をしましょう。
払い済み
これは貯蓄性のある保険でのみ使える方法です。現在契約中の保険の支払いを止めます。しかし、解約ではありません。その時点での解約返戻金を保険料に充て、保障の期間と種類を維持するものです。保障金額は小さくなります。
終身保険の場合、保険料の支払期間中に解約すると損をするとお伝えしましたが、損になりすぎず、保障はある程度残しておきたくて、保険料を抑えたい人にとっては良い方法です。
ただ、払い済みにすると付加していた特約が消滅してしまうので、その点は注意が必要です。
最後に
何度も出している言葉ですが、保険で押さえなければいけないポイントは保険に入る『目的』『期間』『必要保障額』です。これを押さえつつ、ご自身が捻出できる範囲の保険料で保障を備えるのが最適です。
この3ポイントを押さえられるようになれば、あとは保険商品の見極めもできるようになりますし、選ぶ基準が自分の中にできます。
数多くの保険商品がありすぎて、保険会社に問い合わせるのは面倒という方や、『目的』『期間』『必要保障額』の答え合わせをしたいという方は、お気軽にお問合せください。
保険商品のご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご覧ください。
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