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医療保険と介護保険の違い

2018年3月26日 医療保険

【医療保険と介護保険の違い】

  民間の医療保険と介護保険の違いとは何でしょうか。

  大まかに言いますと、多くの医療保険は病気やケガで「入院」や「手術」をした時に保障される保険、介護保険は所定の「介護状態」となった時に保障される保険です。

  入院や手術をされずに介護状態となった場合、医療保険だけでは給付されませんし、入院や手術をして所定の介護状態とならなかった場合、介護保険だけでは給付されません。

  では、それらの保険が必要なのか、必要な場合はいくらの保障が必要なのか、どのように検討すれば良いのでしょうか。

 

 医療保険も介護保険も基本的な考え方としては、

公的な保障(公的医療保険、公的介護保険)を知る

②①を控除した必要な費用(入院・手術費用、介護サービス費用等)や保障の対象とならないケースを知る

個々の環境によって変動する費用(収入減分の補てん、差額ベッド代、家族構成等)をシミュレーションする

④①で必要額を計算し、保険で準備するのか、貯金等で賄うのか、あるいはリスクを放棄して事前に準備はしないという選択をするのか

ということになります。

 

①-1公的な保障を知る

  入院や手術にしても、介護状態にしても、費用の一部を負担する公的保険があります。まず公的保険を知らなければ、保険の必要性や、必要な場合はいくらの保障が必要なのかがわかりません。それらの主な内容を見ていきましょう。

 

①-2公的医療保険とは

 対象

 国民皆保険という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、日本国民は、全員、健康保険や国民健康保険、後期高齢者医療制度など、何らかの医療制度への加入が義務づけられています。

 

主な内容

A.医療費の負担

 所得によって変わる場合がありますが、基本的には、義務教育就学前の乳幼児が2割、義務教育就学(小学生)から70歳未満が3割、70歳以上が2割、75歳以上が1割の医療費自己負担で治療を受けることができます。

 

B.高額療養費

 Aと同様、所得や年齢によって変動しますが、70歳未満で標準報酬月額()が28万~50万円の場合は、1ヵ月の医療費自己負担額が「80,100円+(10割相当医療費-267,000円)×1%」を超過した場合に、その超過分が払い戻しされます。

標準報酬月額 = 毎年46月の収入 ÷ 3


 ざっくり言いますと、40歳のBの例の標準報酬月額の方が、ある月に100万円の医療を受けられた場合、Aによって30万円が当初の自己負担となりますが、Bによって212,570円が払い戻しされることとなり、最終的な負担は87,430円となります。

 

C.傷病手当金(自営業者、専業主婦等が加入されている国民健康保険は対象外)

 業務外の事由による病気・ケガの療養の為の休業で、仕事に就くことが出来ず、連続する3日間を含め4日以上仕事に就くことが出来なかった場合、16ヵ月を限度に、4日目から1日につき標準報酬日額の3分の2が支給されます。なお、休業期間中に給与が支払われる場合は、差額分が支給されることとなり、傷病手当金の額の方が少ない場合は支給されません。



D.
その他

 医療保険制度によって変わりますが、出産育児一時金や出産手当金、埋葬費・葬祭費等の保障があります。

 

公的医療保険制度の対象外

 すべての医療が公的医療保険制度の対象となる訳ではありません。先進医療費や差額ベッド代等は対象外となります。また、(先進医療や差額ベッド代を除き)公的医療保険が適用される診療と適用されない診療を同時に利用する場合を混合診療と言いますが、その場合は、公的医療保険が適用される部分を含め、全額自己負担となります。

 

ポイント

 前述のように、保障の内容は、加入している保険制度や年齢・年収によって変わります。ご自身がどのような保障を受けられるのか、把握しておく必要があります。

 

①-3公的介護保険とは

 対象

 公的医療保険とは異なり、40歳以上の方が自動で加入することとなり、65歳以上の方は「第1号被保険者」、40歳~64歳の方は「第2号被保険者」となります。

 また、介護が必要な状態となり、保障を受ける場合は、「介護を要する状態にある」との要介護認定を受ける必要がありますが、程度により、要支援12、要介護157段階に分けられます。
 なお、第1号被保険者は、要介護状態となった原因を問わず対象となりますが、第2号被保険者は、要介護状態となった原因が老化に起因する16種類の特定疾病の場合のみ対象となる為、注意が必要です。

 

■主な内容

A.介護給付

 要介護1~要介護5の方が受けられるサービスで、自宅で生活しながら受けるサービス(訪問介護員等が居宅を訪問して行うサービス)、施設などを利用して受けるサービス(デイサービス等)、施設に入所して受けるサービス(介護老人福祉施設等)、介護の環境を整えるためのサービス(住宅改修費や福祉用具購入費等)などがあります。



B.
介護予防給付

 要支援12の方が受けられるサービスで、自宅で生活しながら受けるサービス、施設などを利用して受けるサービス、介護の環境を整えるためのサービスなどがありますが、Aの介護給付より限定的な内容です。

 ABいずれも、実際には、要介護認定後に、ケアマネージャーにケアプランを作成してもらったうえで、ケアプランに沿った介護サービスを受けられるようになります。

 要支援12、要介護15の要介護度によって、介護サービスの利用限度額が異なり、地域によって変わる場合がありますが、基本的に、後述の在宅改修費等を除き、1ヵ月あたりのサービスの利用限度額は、要支援150,030円から段階的に要介護5360,650円までとなります。所得に応じて、そのうちの1割または2割が自己負担となります。なお、利用限度額を超えた場合、超過分は全額自己負担となります。

 また、在宅改修費等の一部サービスは支給限度額とは別に現金で給付されることとなり、要介護度を問わず限度額が決められています。限度額を越えた場合の超過分は、同様に全額自己負担となります。

 

C.高額介護サービス費

 高額療養費と同様に、所得等に応じて、毎月の自己負担限度額は15,000円~44,400円となり、限度額を超えた場合、後述の対象外分を除き、超過分は払い戻しを受けることができます。

 

公的介護保険制度の対象外

 施設における食費や滞在費、特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム等)などは公的介護保険の対象にはなりません。また、住宅改修費等の1割または2割負担分、介護保険の給付対象外の利用者負担分、支給限度額を超えて全額自己負担となった利用者負担分は、高額介護サービス費の対象とはなりません。

 

ポイント

 保障の内容は、年齢や所得、要介護度の度合いによって変わります。

 

②-1必要な費用を知る

  の公的な保障を控除した実際の自己負担額は、どれぐらいになるのでしょうか。実際の統計を元に、見ていきましょう。

 

②-2入院した場合

  入院すると自己負担額はいくらぐらいでしょうか。また、どの程度の確率で入院し、入院日数はどれぐらいなのでしょうか。

 

自己負担額について

 入院した場合の自己負担額の平均は、治療費のほか、食事代・差額ベッド代、交通費(家族が見舞する為の交通費含む)や衣類・日用品などの購入費等を含め、且つ、高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額で、約22万円(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成28年度)となっています。

 

入院する確率

 調査日に全国の医療施設で受療した患者の推計数を指す入院受療率の総数は、人口10万人に対して1,038(厚生労働省「平成26年患者調査」)です。

 調査日における数値の為、1ヵ月、1年、10年の間に入院する確率を考えると、もっと増えることとなります。また、全年齢に対する確率の為、60歳以上となると、年齢を重ねるにつれ、上記の数字より大きく増えていきます。

 

入院日数

 傷病によっても変わりますが、退院患者の平均在院日数は31.9日です。ウィルス肝炎の場合は平均16.3日、統合失調症等の場合は平均546.1日(いずれも厚生労働省「平成26年患者調査」)となっています。また、入院する確率と同様、年齢を重ねるにつれ、同じ傷病でも入院日数が長くなる傾向にあります。

 

②-3介護状態となった場合

  介護状態となった場合、自己負担額はいくらぐらいでしょうか。また、どの程度の確率で介護状態となり、どれぐらい続くのでしょうか。

 

自己負担額について

 介護に必要な費用は、公的介護保険利用後の自己負担分を含め、住宅改修や介護用ベッドの購入などの一時費用の合計が平均80万円、月々の費用が平均7.9万円(生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成27年度)となっています。 毎月の負担に加えて、一時的な費用も大きくなることがわかります。

 

要介護者の発生率

 日常的に介護を必要とせず自立した生活を送ることができる生存期間を指す健康寿命は、男性が71.2歳、女性が74.2歳(厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会 第2回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料/平成2610月)です。

 要介護者の発生率は、上記のように、70歳未満では、40~64歳で0.4%、65~69歳で2.9%となっていますが、健康寿命を境に、70~74歳で6.1%、75~79歳で12.9%、80~84歳で28.2%、85歳以上で60.0%(厚生労働省「介護給付費実態調査月報」 総務省「人口推計月報」/各平成29年6月データ)と、年齢を重なるにつれ、急激に高くなります。

 

介護期間

 介護期間は、平均で約411カ月ですが、4年以上となった割合も4割を超えています(生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成27年度)。また、調査時点で現在も介護を行っている人は、介護を始めてから調査時点までの期間で計算されていますので、将来におけるリスクを考えるに当たっては、平均寿命である男性80.2歳、女性86.6歳(厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会 第2回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料/平成2610月)と前述の健康寿命の差異で考え、男性で約9年、女性で約12年と考えた方が良いでしょう。

 なお、実際の要介護認定は、状況によっても変わりますが、基本的に、初回が6ヵ月、更新が12ヵ月毎に必要となり、1回認定されれば生涯保障されるという訳ではありません。

 

③-1個々の環境を把握する

  の必要な費用とは、入院や介護に直接かかる費用です。その他にも、収入減や家族構成等、個々の環境によるリスクも考えなければいけません。

 

③-2入院した場合

  まず、入院に伴う収入減のリスクを考えなければいけません。大黒柱の方が働けなくなった場合、①-2の通り、どの公的医療保険制度に加入しているかでも、大きく変わります。 国民健康保険以外の場合は、所得の3分の2程度が保障される傷病手当金がありますが、自営業者等の国民健康保険の場合は、ありません。個々によって収入がどの程度減少するのか大きく変わる為、把握したうえで収入減のリスクも加味しなければいけません。

 また、治療に対する希望によっても変わります。先進医療を受けたい場合や、個室あるいは少人数の部屋で入院されたい場合は、先進医療の技術料や差額ベッド代が全額自己負担となります。先進医療の技術料は、内容によっても変わりますが、ガンの治療に用いられる陽子線治療は、約276万円(中央社会保険医療協議会「平成28630日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」を元に技術料を算出)かかります。差額ベッド代についても、1日当たりの平均で、1人部屋で7,828円、2~4人部屋でも2,414~3,108円(厚生労働省「第337回中央社会保険医療協議会・主な選定療養に係る報告状況」から/平成2810月)かかります。②-2の費用は、治療内容に関わらず全ての平均の為、上記のような個々の希望があればさらに大きな金額で考える必要があります。

 その他、家族構成によって、あるいは他に頼れる方がいない場合は、ベビーシッター代や家事代行サービス等の代金も考慮した方が良いかもしれません。

 

③-3介護状態となった場合

  まず、大きくなりがちな初期費用を考えましょう。介護をする基本的な場所は自宅なのか施設なのか、自宅の場合は介護ができる状況なのかによって、大きく変わってきます。

 家族が同居している場合やご近所にお住まいの場合は自宅での介護も可能だと思いますが、独居の場合や程度が重い場合は自宅での介護が難しい場合もあるでしょう。あるいは、家族に迷惑をかけたくないという声も良く聞きます。そういった場合、施設へ入居すれば良いのでは、と考えると思いますが、費用の安い特別養護老人ホームなどの公的介護施設は、入居待ち人数が要介護3以上の方のみでも34.5万人(厚生労働省「特別養護老人ホームの入居申込者の状況/平成263月)にもおよび、簡単に入居できる状況ではありません。そういった場合、残された選択肢としては公的介護保険制度の対象外である有料老人ホーム等がありますが、入居一時金として、全額前払い方式の場合は1,000万円台(公益社団法人全国有料老人ホーム協会「平成25年度有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究事業報告書/平成263月)かかると言われています。近年は、入居一時金を抑えた施設も増えてきていますが、月額費用がかからない、あるいは少ない全額前払い方式と比較して、月額費用が高額になりがちです。

 一方、自宅で介護する場合でも、自宅の状況によっては、玄関等の段差を無くしたり、スロープを設置したり、トイレや浴室のバリアフリー化など、住宅改修が必要な場合があります。公的介護保険の住宅改修費に対する支給限度額は20万円(うち1割あるいは2割は自己負担)となり、原則11回(一度に20万円を使い切らなかった場合、残金は再度住宅改修に利用可)です。地域毎に住宅改修補助制度がある場合もありますが、自宅の状況により、数百万円の改修費用がかかる場合もあります。その他、介護ベッド等の購入が必要なケースも考えられます。レンタルの場合は、要介護認定の程度により公的介護保険の対象となりますが、購入する場合や要介護認定の程度によっては、全額自己負担となります。

 

 入院にしても介護にしても、関連するトータルの費用としては個々によって大きく変わる為、統計で何となく考えるのではなく、実際に自身が入院した、介護が必要になった場合をリアルにシミュレーションすることが大切です。

 

④-1入院や介護のリスクに対する準備

  で、入院や介護に関するリスクや大まかな必要額が把握できたと思いますが、実際はどのように準備すれば良いのでしょうか。

 

④-2入院費に備える

  公的医療保険制度と民間の医療保険を準備して併用するのか、公的医療保険制度のみを利用して自己負担分は全額貯金等で賄うのか、考え方は人それぞれです。民間の医療保険は準備せずとも自己負担分は十分預貯金等で賄える、生活には全く影響しないという方は、民間の医療保険に入る必要は特にないと思います。しかしながら、リアルにシミュレーションして、いざという時を考えた場合、生活に影響がある方の方が多いと思います。日常生活を壊さない為に、で算出した必要な保障を民間の医療保険で考えてみましょう。医療保険も様々な種類、特約がたくさんありますので、ぴったりの保障が見つかるはずです。

 

④-3介護に備える

  公的介護保険制度と民間の介護保険を準備して併用するのか、公的介護保険制度のみを利用して自己負担分は全額貯金等で賄うのかは、入院費の備え方と同様です。ただし、公的介護保険制度と民間の介護保険は、保障を受けられる条件が異なります。民間の介護保険は、公的介護保険制度における要介護以上の場合と定められていたり、保険会社独自の条件を設けている場合がありますので、注意が必要です。

 民間の介護保険を考える場合は、大きく分けて、一時金で貰えるタイプ、年金で貰えるタイプ、もしくはその両方を兼ね備えたタイプがあります。の必要な保障額のほか、で考えたように初期費用を重視したいのか、継続的にかかる費用を重視したいのかも重要なポイントになります。

 その他、医療保険の特約として付加できる場合や、介護状態にならなくとも、死亡保障を兼ね備えたもの、貯蓄機能を備えたもの等、選択肢が増えています。また、公的介護保険とは異なり、40歳未満で加入できるものもあり、若いうちから準備して毎月の保険料負担を抑えることもできます。賢く準備しましょう。

 

 冒頭に述べた「リスクを放棄して事前に準備はしないという選択」は、将来の大切な日常生活を壊す可能性があります。いざという時、あたなの日常生活を壊さない為に、保険等で準備するのか、預貯金等で賄うのか、しっかり考えましょう。

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