万が一に備える最適な火災保険の選び方を解説

戸建てやマンションを所有することになったときに多くの人が迷うのが、火災保険です。火災保険は、たくさんの保険会社が取り扱っているので、正しい選び方に戸惑ってしまう人が多いのです。
そこで今回は、火災保険の選び方を建物の種類別に分かりやすく解説していきます。戸建てとマンションの所有者だけでなく、賃貸物件に住む人にも関係がある火災保険の選び方を紹介していきます。
この記事は、次のような人におすすめの内容です。
- 火災保険の選び方が分からない人
- 建物の違いによる保険の選び方の違いを知らない人
- 賃貸物件に住むために火災保険を契約しようとしている人
目次
戸建て所有者向けの選び方
戸建て所有者向けの火災保険の選び方を紹介する前に、火災保険の基本的な選び方をおさえておきましょう。
- 火災保険をかける対象を決定する
- 建物の構造級別をチェックする
- 火災保険の補償範囲を決める
- 火災保険金額を決定する
- 保険料の払い込み方法や保険期間を設定する
- 地震保険を付帯するか検討する
火災保険の一般的な選び方のstep(ステップ)は以上の通りですが、火災保険の選び方のそれぞれの工程について簡単に説明した上で戸建て所有者の火災保険の選び方を紹介します。
火災保険をかける対象を決定する
火災保険を適用する補償対象物は、次の3つの選び方があります。
- 家財のみ
- 建物のみ
- 家財と建物の両方
家財とは、建物の中に設置するテレビや冷蔵庫などの家電、洋服や日用品などのことで、建物は建物自体だけでなく、建物に付帯する車庫や門なども含まれます。
建物を自分で所有している場合は、上記の3つの選び方から自由に選択して火災保険をかけられます。しかし、居住する建物が賃貸である場合は、家財だけが補償対象になっている火災保険に加入する選び方をするのが一般的です。なぜなら、一般的に建物の大家や管理会社が建物自体の火災保険を契約しているからです。
賃貸契約によって火災保険の補償対象にできる範囲が変わってくる可能性があるので、家を借りる場合は特にしっかり確認したうえで選び方を考えることが大切になります。
建物の構造級別をチェックする
火災保険は、建物の構造によって保険料が大きく変動する保険商品で火災保険の選び方のポイントとして非常に重要です。具体的に言えば、住宅物件は次の3つの構造級に分けられます。
- H構造
- T構造
- M構造
M構造にはマンションが該当しますが、一戸建てはH構造とT構造に分かれています。火災保険料の安さで言えばM構造が3つの構造の中で一番安く、M構造とH構造とを比較すると火災保険料は約4倍になることも珍しくありません。
基本的には、火災などが発生したときに対応できるくらい丈夫な建物であったり、燃えづらい構造の建物は火災保険料が安く設定されていると覚えておきましょう。すでに建物ができている場合は反映できませんが、新築の場合は構造の選び方から火災保険を考えるといいでしょう。
火災保険の補償範囲を決める
火災保険は補償範囲を細かに設定できるため、幅広い選び方ができる保険商品です。建物や家財のリスクに備えるための補償範囲をきちんと検討する選び方が大切です。
なお、火災保険の一般的な基本補償は次の通りです。
- 火災補償
- 風災補償
- 水災補償
- 落雷補償
- 爆発・破裂補償
以上が火災保険の基本補償で、これにプラスしてオプションで付けられる補償があります。保険会社によってたくさんの種類があるオプション補償ですが、必要なものを考えたうえで契約する選び方をおすすめします。
火災保険の主なオプションの補償は次の通りです。
- 盗難補償
- 暴力行為補償
- 建物外部からの飛来などの補償
火災保険金額を決定する
建物や家財に火災保険の支払い事由となる何らかのことが発生した場合に、どれくらいの保険金額が必要かを考えた上で加入する火災保険を決める選び方が大切になります。保険金額の選び方としては新価と時価の2つを基準にする方法がありますが、新価が一般的です。
新価とは、損害を受けた建物や家財を再調達するときに必要になる金額を火災保険金額として設定する選び方です。一方、時価は、新価から建物や家財を使用した消耗分と価値の減少分をマイナスして、建物や家財の現在の価値を火災保険金額として設定する選び方です。
一般的には新価の選び方が主流ではありますが、新価の方が火災保険料は割高です。しかし、もしものときに建物や家財を火災保険金額で再調達できるので安心感があると言えるでしょう。
保険料の払い込み方法や保険期間を設定する
火災保険料の払い込み方法や保険期間で火災保険を探す選び方もポイントです。
火災保険料の払い込み方法として一般的なのは、口座引き落としです。保険会社によりますが、現金やクレジットなどでも火災保険料の支払いができます。火災保険料は割とまとまった金額を支払うことになるので、ポイント還元率が良いクレジットカードで支払えばお得感を感じられるためおすすめです。保険料の払い方で契約する火災保険の選び方を考えるのもいいでしょう。
火災保険の保険期間は、1年~10年で保険期間が長くなるほど火災保険料が割安になる場合もあります。総合的に判断した上で、火災保険の保険期間を決定する選び方をおすすめします。
火災保険の契約期間を長期で契約する選び方をすると、毎月火災保険料を支払う方法、1年に1度火災保険料を支払う方法、保険期間中の火災保険料をまとめて1回で支払う方法の3つから支払い方法を選べます。
地震保険を付帯するか検討する
火災保険に加入する場合に合わせて検討してほしいのが、地震保険です。地震保険は火災保険に付帯しなければ契約できない保険商品で、近年は特に、大きな地震の被害を受けている日本では重要性が高いと言えるでしょう。
地震が原因で発生した火災などに対して火災保険の補償が適用されないため、地震大国と呼ばれる日本では、地震保険への加入に注目が集まっています。
ここまで、一般的な火災保険の選び方を紹介してきましたが、ここからは戸建て所有者の火災保険の選び方を紹介していきます。その後、マンション所有者の火災保険の選び方、賃貸物件契約者の火災保険の選び方を見ていきます。
戸建てを所有している場合は、建物に火災保険をかけるかを検討する選び方が必要です。火災保険は建物と建物内におく家財に対して保険を掛けられます。建物だけにかけるのか、家財だけにするのか、もしくは両方ともに火災保険をかけるのかを考えるのが戸建て所有者の火災保険の選び方です。
先に紹介した通り、家財とは居住する建物内に置く家電や家具、衣服などを含む財産のことで火災などが発生して家財を失った場合に、再調達するためにどれくらいのお金が必要かを考えると家財に火災保険をかけるか否かが見えてきます。
一戸建て所有者の場合は、建物だけに火災保険をかけると門や車庫、カーポートなどの付属建物も火災保険の適用を受けられます。土地は火災保険の補償対象には含まれませんが、不測の事態が発生する前に火災保険に加入しておくことで経済的な負担を軽減できます。
なお、同じ戸建てでも新築と中古とでは火災保険の選び方に少し違いがあります。先に説明した通り、火災保険は建物の構造によって火災保険料が異なるのです。「一戸建ては木造だから、建物の構造級はH構造」と何の疑いもなく考えて、そのまま火災保険に加入する人もいますが、必ずしもそうとは言いきれません。
例えば、ツーバイフォー(2×4)を一部でも使用していればT構造として火災保険に加入できることもあります。アメリカやカナダなどの木造住宅は約9割がツーバイフォー住宅と言われています。日本は在来工法で戸建てを建築してきましたが、ツーバイフォーが世界各国で広まりを見せているので今後増加する可能性があるので気を付けましょう。中古の物件であればツーバイフォーをそこまで気にする必要はないが、新築の戸建ては特に注意して見る必要があります。
インターネットで誰でも火災保険の見積もりや申し込みが簡単にできるようになりましたが、同じ戸建てでもきちんと確認しなければ本来払うべき火災保険料よりも高い料金を払って損をする場合もあります。戸建て所有者は自分で自分の家をしっかり守る必要があるので、今回紹介した火災保険の選び方を参考に慎重に保険を探してください。
マンション所有者向け火災保険の選び方
マンション所有者は、戸建て所有者と違って建物全体に対する火災保険を検討する選び方をする必要がありません。なぜなら、マンションの建物自体の火災保険は大家さんがかけていることが一般的だからです。
マンション内の専有部分を守るために火災保険に加入するので、十分な補償が得られる保険を探すのがマンション所有者の火災保険の選び方です。
居住するマンションや火災保険商品にもよりますが、バルコニーや廊下は火災保険が適用される建物として認識されないことが多いです。先に触れたとおり、マンションの共有部分である階段などは管理会社などが火災保険を掛けているのが一般的です。家財に見合った火災保険を探すのがマンション所有者の保険の選び方になります。
ただし、補償金額や補償範囲をマンションの大家や管理会社などから指定されることもあります。指定された内容を把握した上で必要な火災保険を検討するのが、マンション所有者の火災保険の選び方と言えるでしょう。
賃貸で住宅を借りる人向けの火災保険
賃貸物件を借りるときの条件として不動産会社に特定の火災保険を紹介され、そのまま加入する選び方もありますが、必ずしもこれに加入しなくても大丈夫です。
不動産会社で紹介される火災保険は補償内容が過剰になっているものもあるので、賃貸に入居するまでに余裕があるなら自分で加入する火災保険を探す選び方をおすすめします。なぜなら、必要な補償だけがついた火災保険に加入することで、火災保険料が抑えられるからです。
とはいえ、賃貸物件の場合は火災保険のラインナップは大きく変わりません。
賃貸物件の火災保険の相場としては、1年間で保険料が1万円以下です。非常に高級な賃貸物件でない限りは1万円を超える保険料の火災保険に加入する必要は低いかもしれません。
ただし、賃貸する居住スペースに高価な物を置く場合は、通常よりも補償内容が充実した火災保険を選択することが大切です。場合によっては、保険の主契約だけでなく特約を付けるなどして補償を手厚くすると効果的です。
不要な補償になりがちなものは?
建物に保存する家財の価値にもよりますが、火災保険の家財は必要以上の補償になりやすいので注意しましょう。新たに火災保険に加入する場合はもちろん、火災保険を見直して別の保険に加入するときも選び方に気を付けましょう。
建物が位置している場所によっては、火災保険の基本補償のひとつである水災補償を外しても問題ないこともあります。例えば、水災を受けるリスクが少ない高台に住んでいたり、マンションの上層階に住んでいたりするなら、水災補償を取って火災保険料を抑える選び方もできます。
火災保険は、他の保険商品と同様にいろいろな特約を付けられます。もちろん、いずれも少なからず発生するリスクがあるから、特約が存在しているのですが、あれもこれもと特約を付帯すると火災保険料が高額になるでしょう。
火災保険に加入するときは、本当に必要な補償かどうか、補償を付けないと賄えないほどのリスクか否かよく考えた上で契約する選び方をおすすめします。
選ばれる保険商品の傾向やポイントとは
多くの人から人気を集めている火災保険は、保険料が安く抑えられた保険商品が多いです。しかし、火災保険に必要な補償内容は建物や家財、所在地などによって大きく異なります。もちろん、ネットやブログなどの評判や口コミ情報を元に、人気の火災保険に加入する選び方もありますが、加入する前に少し時間を取って補償内容を確認することをおすすめします。
また、火災や風災などに対応できる火災保険だけでなく、合わせて盗難や事故などの破損に対して備えられるトータル補償ができる保険も人気です。損害保険などに加入していない人にとっては、保険会社を統一することで手続きが簡略化できるのでメリットは大きいと言えるでしょう。保険契約の管理が簡単になりますが、他の保険商品と補償内容が被ってしまうと、支払った保険料が無駄になってしまうので事前にチェックしておくことをおすすめします。
少し視点は変わりますが、火災保険の補償や商品のラインナップだけでなく、サポートが充実した保険会社の商品を契約する選び方も増えています。火災保険の支払い事由が発生した場合に、保険会社の担当者とのやり取りは必須になります。支払い事由の内容にもよりますが、複数回は連絡を取る必要があるのでレスポンスの早さはもちろん、多くの人から信頼性がある保険会社と契約するのも火災保険の選び方のひとつと言えるでしょう。
火災保険は自分に合った選び方が大切
火災保険の選び方は建物の種類によって大きく異なります。同じ戸建てであっても、火災保険料の金額や必要な補償が違うことがあるので、事前にしっかり確認することが大切です。
今回紹介した内容を元に、自分にあった火災保険の選び方を意識して最適な火災保険を探してみましょう。
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