安い女性保険は魅力的な分注意点もある

女性保険は、通常の医療保険よりも女性特有の疾患に手厚い保障の付いた保険です。働く女性が増えており、ストレスや疲れから女性特有の疾患も多くなっているだけに、それらに対する備えとして女性保険を考えている方もたくさんいます。
でも、女性保険といっても、安く入れればいいですが、値段だけでは済まない留意すべき点もあります。これらの、女性保険の留意点について解説します。
目次
女性保険の保険料を安くするには
女性保険といっても、千差万別で、保障内容や満期給付金・生存給付金(健康祝い金)が付くか付かないかなどによって大きく保険料は違ってきます。すなわち、保障内容を削ったり、掛け捨てにしたりすれば、保険料を抑えることが可能なのです。ただし、その削った保障内容で、将来女性特有の疾患が生じた時に満足できる治療が受けられるかどうかは別問題になります。
女性保険は、本当に自分に適した保障内容なのかどうかや、将来の経済的な不安などを考えて入らなければ、安ければよいという訳ではないのです。
女性保険に必要な保障とは
保障内容を削ったり特約を付けたりしなければ、保険料を抑えることができますが、保障される範囲は限られてしまいます。保障内容が自分のニーズに合わなければ、保険として加入している意味がなくなってしまうという可能性もでてきてしまいます。
医療分野では、ヒトゲノム計画と言って、2001年に人間のゲノム解読(DNAの構造解読)が公表されて以来、iPS細胞の実用化など、新しい治療方法の開発が著しい進歩を見せています。
しかし、一方で公的な健康保険でそれらの治療法に保険が適用されるのはかなり遅くなっています。そのため、女性保険を含めた医療保険では、それらの先進医療を受けられる保険も増えているのです。先進医療の女性保険への適用状況によって保険料は大きく変わってきます。
また、生存していたり、入院や手術で給付を受けていなかったりすれば生存給付金(健康祝い金)として受け取れる女性保険もあり、その場合にも保険料は高くなります。
女性保険といってもさまざまな特約、オプションを付けることが可能であり、何も付けなければ、当然保険料は安くすることができるのです。
しかし、女性保険に入る目的によって、それらの特約が必要かどうかを考える必要があります。それらのケースごとに見ていくことにしましょう。
掛け捨て型の女性保険は積み立て型より安い傾向
まず、考えなければならないのは、掛け捨て型にするのか、積み立て型にするかです。満期給付金や生存給付金(健康祝い金)と言われる給付は積み立て型特有の特約であり、それを受けるためには、当然保険料は高くなる傾向があります。
積み立て型の女性保険の場合には、通常の医療保険や女性特有の疾患に対する保険金が受けられるだけでなく、定期的に生存給付金が受けられたり、満期に給付金として戻ってきたりする保険があるのです。
積み立て型女性保険が求められる理由
積み立て型の女性保険は、医療保険としての基本部分に特約を付けて、追加保険料を積み立ててそれを生存給付金などの名目で払い戻す保険です。
現代社会は、テレビ、インターネットなどで毎日、あらゆる商品、女性向け宝飾品、ファッション衣料、健康サプリメントなどのショッピング番組が溢れています。
しかも、クレジットカードが普及して、手元にお金がなくても簡単にリボ払いでそれらは買えてしまうのです。
少子高齢化の中で、年金も支給額は削られ、支給年齢も引き上げられる傾向にあるため、将来に対する不安も高まっています。一人っ子が多くなっており、将来的に頼るべき兄弟も少なくなっているのです。
その中で、ショッピングなどで散財してしまえば、将来への蓄えはほとんどできない状況になり、不安は増幅しています。
将来の生活不安に対応が求められる積み立て型女性保険
将来のために、強制的にお金を貯められる積み立て型の貯金のニーズが増えているのです。しかし、現代は、マイナス金利時代と言われるように、積み立て型の貯金も定期預金も金利は0.01%などと極めて低い状況になっています。
高い資金運用方法としては、株式投資、FX投資、仮想通貨などへの投資がありますが、これらは高い知識と正確な情報が求められ、素人では逆に損失を招くことも少なくありません。
そのために、より資金運用効果の高い積み立て型の貯蓄として、健康面の備えと両立ができる積み立て型の女性保険のニーズが増えているのです。
積み立て型の女性保険のメリット
積み立て型の女性保険は、やはり市場金利がマイナス金利になっているだけに大きな利回りで戻ってくる特約はほとんどありません。
ただし、通常の医療保険(女性保険)と一緒に保険料を積み立てることになり、金利は銀行などの定期預金や積み立て預金と比べても若干高い程度です。
しかし、通常の保険料と一緒に積み立てていくだけに、将来に備えてお金を積み立てることができます。
定期的に受け取れる生存給付金はそのまま受け取らずに保険会社で運用することができると同時に、何かあった時には引き出すこともできるのです。
したがって、積み立て型の女性保険に加入すれば、将来生じる可能性のある病気や女性特有の疾患に備えるとともに、将来への蓄えを確保することにもなります。これは、先への不安を感じている方には大きなメリットということができます。
保険料はその分高くなりますが、買わなくてもすむ贅沢品にカードを切って支払うよりは、こちらでお金を強制的に積み立てることを選ぶ方も多いのです。
定期保険なら積み立て型の終身保険より保険料の負担を抑えることができる
保険には、一定の保障期間のある定期保険と、生涯保障が続く終身保険があります。女性保険においても、この定期保険と終身保険があります。
基本的に、定期保険の場合には、解約返戻金がなく、掛け捨て型になります。それに対して、積み立て型の終身保険の場合には解約返戻金があるため、保険料は積み立て型の終身保険のほうが高くなるのです。
積み立て型の終身保険の場合には、基本的に保険料は生きている間は払い続けますが、解約返戻金に当たる保険料が積み上がり、保障も一生涯受けることができるのです。
単に病気や女性疾患だけの保障でいいのなら定期保険を
定期保険の場合には、生存給付金や解約返戻金として保険料が戻ってくることはありません。将来へのお金の蓄えは別に考えられると言うことであれば、定期保険の掛け捨てにすれば、保険料を安く抑えることが可能になるのです。
また、一生涯の医療保険はいらないというのであれば、女性保険を定期保険にすることで、保険料の負担を抑えることができます。ただし、更新する際には保険料が高くなってしまいます。
先進医療特約は削るべきか?
最近注目されているものに、先進医療というものがあります。女性保険においても、この先進医療を保障の対象としている商品があります。この先進医療特約が必要なのかどうかも、保険料を考える際に必要なことです。
先進医療特約とは
先進医療とは、厚生労働大臣が認める高度な医療技術を用いた治療法や技術のうち、公的医療保険の対象になっていないもので、有効性や安全性について一定基準を満たしたものです。
先進医療への備えが必要な理由は、保険が利かず、しかも高額な費用がかかることにあります。ただし、健康保険制度は常に変化しており、今現在保険適用外であっても、将来もこのまま、適用外のままかはわからないのです。
その点から先進医療特約が必要かどうかを考えるべきでしょう。
先進医療の保険適用は常に変化している
実際、効果の大きい先進医療であれば、将来的に保健適用になる可能性も高いのです。
先進医療は、厚生労働省が定める高度な医療技術を用いた治療のことです。現時点では健康保険が適用されない治療という定義であり、将来的には健康保険等の適用が検討されているのが先進医療です。
最近でも、厚生労働省は約3,349万円もする白血病新薬が公的な保険の適用対象となることが決まったと朝日新聞が報道(2019年5月15日)しています。そうなれば、基本的には自己負担するとしても、高額療養費(所得に応じて金額が決定)と言われる定額部分だけの負担で済むことになります。
ただ、先進医療と言っても、すでに大学病院などの医療現場で使用できるレベルにあるものから、まだ、これから開発するというレベルのものまであります。広く現場で使えるようになれば、適用される可能性が高いと言えるのです。
自分がかかりそうな女性疾患に対する先進医療の状況を調べて、今後、保険が適応されそうな場合には、無理をして先進医療特約を付ける必要はないと言えます。
逆に、特定の病院だけしか利用できないような先進医療であれば、健康保険が適用されるのはかなり先になる可能性があり、先進医療特約を付けておくべきでしょう。
保険料が安い理由で商品を選ぶのは危険!? ※自分に合った保障を備えることが重要
女性保険を単に価格が安いからと選ぶことは、自分のニーズに合っていない可能性があります。よく商品の中身を確認して、自分に合った保険を選ぶ必要があります。
実際に、給付を受ける際に思ったような給付が受けられないという結果になるケースも多いのです。
確認しておくべきこととしては、
- 対象となる女性特有の疾患への備えが自分に必要なものであるか
- 貯蓄目的も含めて女性保険を選びたいか
- 終身保険で生涯給付が受けられるようにしたいか
- 自分に必要になりそうな先進医療の適用が受けられそうか
などがあります。
女性保険は、安くしようと思えば、最低限の保障のみに適用される掛け捨て型の保険もあります。ただ、取り敢えず安くして、いざ病気や女性疾患になった時に、役にたたないのでは、入る意味がありません。
その意味で、充分に女性保険の中身のチェックをした上で、自分のニーズに合っているものを選んでください。
女性保険で自分のニーズに合ったものとは
自分の家系はがんになる家族が多いという場合には、がん保険、それも女性に生じやすい乳がん、子宮がんなどについて手厚い保障が受けられるかの確認が必要です。
また、将来の生活不安や、海外旅行などに行きたいというのであれば、積み立て型の生存給付金の特約が付いている女性保険がよいと言えます。また、生涯にわたって病気の保障がほしいという方であれば、多少保険料が高くなっても終身保険に入る必要があります。
さらに、先進医療も保障の対象にしておきたいのであれば、多少高くなっても先進医療特約の付いた女性保険に入る必要があるのです。
このように、自分のニーズを確認し、それに合った女性保険を選んでください。
自分に合った女性保険で将来を明るく
女性保険といっても、価格や中身は千差万別です。安い掛け捨ての女性保険であれば、35歳の女性が対象で2,000円以下の商品もあります。
しかし、いくら安いからと入っても、実際に病気や女性疾患にかかった時に、保障の対象外だったというのでは、何の意味もありません。
女性保険を選ぶ際には、自分には何が必要かという点をよく考えて、ニーズに合った商品を選ぶようにして、潤いに満ちた明るい将来を築いてください。
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