生命保険は定期と終身どっちが良い?保険料や貯蓄性で比較!

生命保険には、「終身型」と「定期型」があることをご存知の方は多いとは思います。
では、自分は終身型と定期型、どちらの保険に入った方が良いのか、見当はついているでしょうか?
終身型も定期型の生命保険にも、それぞれメリット・デメリットがあり、最適な人は異なってきます。
そのため、安易な考えで選んでしまっては、生命保険を最大限に活用することができなくなってしまうのです。
そこで今回は、終身型と定期型の生命保険について、各特徴やポイント交えながら、おすすめのタイプを説明していきます。
生命保険の終身型とは
まず、生命保険の終身型について見ていきましょう。
生命保険の終身型とは、死亡保障・高度障害時の保障が一生涯続くタイプの保険です。
死亡保障と貯蓄機能の2つの機能を備えており、万が一の備えだけでなく将来の貯えも準備することができます。
生命保険の終身型には、3つのメリットがあります。
メリット
保険期間が長期
終身タイプは、一度加入すれば、被保険者が亡くなるまで保障が続きます。
そのため、解約しなければ保険金を受け取ることができ、死亡保障と積立の2つの面から保険を活用することができるのです。
また、あらかじめ受け取ることができる死亡金額が分かっているため、資金計画や使い道を考えやすいところがメリットと言えるでしょう。
解約返戻金があるため保険料が無駄と感じにくい
終身型の生命保険は、途中で解約をした時に「解約返戻金」を受け取ることができます。
解約するまでに払い込んだ掛け金のうち、一定の割合が解約時に返ってくるのです。
そのため、もし途中で生命保険を解約しても、払った保険料のすべてが無駄になったと感じにくいです。
中には、解約返戻金が今まで払い込んだ保険料よりも大きな金額になる保険商品もあり、貯蓄面では非常におすすめです。
ただし、解約返戻金は保険期間を継続している長さに連動するため、早期に解約をすると戻ってくる解約返戻金は無いか低額になってしまうことが一般的です。
したがって、中途解約の場合に返戻金が少なくなる生命保険は、最後まで払い続けられる無理のない範囲で契約しておく必要があります。
保険料はずっと同じ
終身タイプの生命保険では、保険期間が一生涯のため、保険の更新などはありません。
そのため、保険料も加入時から死亡するまでずっと一定です。
また、保険料の支払い方法は大きく2種類から選択することができ、保険期間中ずっと保険料を払う「終身払い」と、ある一定の期間のうちに保険料の払い込みを終わらせる「有期払い」があります。
終身払いは、1回ごとの保険料負担を抑えることができ、有期払いは払込期間が終われば保険料の心配をすることが少なくなるでしょう。
どちらの支払い方法を選ぶにしても、支払う保険料はずっと変わらないため、自分のマネープランを立てやすいというメリットがあります。
一方で、終身型の保険には以下のようなデメリットもあります。
デメリット
保険料が比較的高め
終身型の生命保険は、保障が一生涯続くということもあり、保険料が定期タイプより割高に設定されています。
保険契約期間中、保険料を払い続けるため、経済的な負担になってしまうことも考えられるでしょう。
月々の保険料支払いを計算して、家計に大きな負担とならないよう注意が必要です。
生命保険の定期型とは
次に、生命保険の定期型について説明していきます。
生命保険の定期型とは、保障期間が決められた一定期間を保障する保険です。
保険商品によって指定できる保障期間が異なり、たとえば10年や20年という「年満了」というタイプと、65歳まで、70歳までというような「歳満了」というタイプの2つで期間を設定できます。
定期保険には、下記の2つのメリットがあります。
メリット
保険料が比較的安い
定期型の生命保険では、終身型の保険と比較すると保険料が安く、抑えた保険料で大きな保障を準備することができます。
そのため、自分の予算に合わせて柔軟に加入を検討することが可能です。
ライフプランに合わせやすい
定期型の保険は、特定の期間にスポット的に保障を準備することが可能です。
そのため、子どもが小さい間だけなど、必要最低限の期間だけ保障を得ることができます。
自分のライフプランに合わせて加入がしやすく、ファミリー層におすすめの生命保険と言えるでしょう 。
見直しがしやすい
定期型の生命保険では、保障期間が満了になった場合、「更新」という形で再び同じ保険に加入することができる商品があります。
この更新のタイミングで、保険の内容について見直しを行うことが可能です。
この後も同じ保障内容で契約したければ、そのまま更新をすれば問題ありません。
しかし、ここで注意したいのが、更新をするときには被保険者の年齢や健康状態を再び審査するため、一般的に保険料は高額になるケースが多いという点。
もし高額な保険料が気になる場合には、死亡保険金の額を抑えるなど、保険の見直しをするようにしましょう。
また終身保険と比較すると、貯蓄機能がないため、継続した期間に関係なく、比較的自分の好きなタイミングで見直しすることが可能です。
終身保険であれば、解約するタイミングによって解約返戻金の金額が変わってくるため、見直しを躊躇ってしまうことがあります。
しかし定期保険の場合は解約返戻金を気にする必要がないため、そのときの自分の状況によって柔軟に見直しができると言えるでしょう。
一方、定期型保険のデメリットには、下記が挙げられます。
デメリット
保険料は掛け捨て、貯蓄機能なし
定期型の生命保険は、「掛け捨て」という保険料の貯蓄機能がないタイプで、払い込んだ保険料は解約をした時に返ってくることはありません。
終身保険と定期保険を比較
終身型と定期型、それぞれ異なる特徴を持っていますが、メリット・デメリットを改めて比較してみましょう。
終身型生命保険 | 定期型生命保険 | |
---|---|---|
機能 | 死亡保障・貯蓄 | 死亡保障 |
保障期間 | 一生涯 | 一定期間 |
解約返戻金 | あり | なし |
メリット | ・保障がずっと続く ・保険料がずっと一定 ・資金計画が立てやすい ・解約してもお金が一部戻ってくる | ・保険料が比較的安い ・ライフプランに合わせて加入できる ・見直しがしやすい |
デメリット | 保険料が定期型より割高 | 保険料が掛け捨て |
この表を見ると、終身型の保険は、保険料相場は高いけれど、その分解約返戻金もあるためお金が無駄になりにくいことが分かります。
そのため、金銭的に余裕があって、長期的な目線で資産運用をしていきたい場合に適していると言えるでしょう。
一方、定期型の生命保険は、安価でライフプランに柔軟に対応できるため、これからの見通しが立ちにくい若い人や、保障が必要な時期がはっきりしている場合に適しています。
定期型の生命保険がおすすめの人
ここまで定期型と終身型の生命保険を比較してきましたが、ここで改めて、2つの保険がどんな人に向いているのかをまとめてみました。
定期型の生命保険がおすすめの人は、このような人です。
手頃な保険料で保険を契約したい
定期保険の一番の魅力は、安価な保険料で経済的な負担が少ないという点です。
若い人や、子どもができたばかりで出費を抑えたい人が万が一の保障を準備したいという方は定期保険を選択すると良いでしょう。
ただし、定期保険の商品によっては契約満期になり更新をした場合、年齢によっては保険料が大きく増えてしまうこともあります。
もし30年、40年と長期間保険に入り続けることを想定しているなら、終身型の生命保険に入った方が保険料を抑えることにつながる場合もあります。
ライフプランに合わせて柔軟に保険を活用したい
定期型の生命保険は、保険期間が限られているので、満期を迎えたタイミングでこまめに保険の見直しをすることができます。
そのため、ライフスタイルや仕事、家族構成並びに家庭環境が変わりやすい人、これから変わることが分かっている人にとって、活用しやすい生命保険のタイプと言えるでしょう。
一度終身保険に入ってしまうと、保険を切り替えるタイミングが難しくなるからです。
その点、定期保険なら保険期間が終わった時に毎回見直しを行い、もし長期的な目的が決まった場合には定期型をやめて終身型の生命保険に加入するという選択肢もあります。
終身型の生命保険がおすすめの人
次に、終身型の定期保険が向いている人をまとめてみましょう。終身型の生命保険がおすすめなのは、このような人です。
貯蓄が苦手な人
老後の生活費や介護・医療費、または子どもの養育費など、コツコツとお金を貯めていく必要がある場合、貯蓄が苦手な人にとってはなかなか決まった金額を貯め続けるのは難しいでしょう。
その点、終身型の保険は毎月一定額を必ず納めるため、貯めることが苦手な人でも貯蓄が可能です。
解約返戻金が大きくなるタイミングを見計らって生命保険を解約し、戻ってきたお金を生活費として賄うこともできます。
ただし、生命保険を早期に解約してしまうと、解約返戻金は無いか少なく、貯蓄効果は薄れてしまうので、長い間払い続けられる保険料で申し込みを行うことが重要です。
相続税対策をしたいとき
通常、死亡した人の遺産を相続する際には、相続した人に対して相続税が課税されます。
この時、終身保険の死亡保険金という形で財産を相続すれば、保険金額に対して一定の税額控除が適用されます。
そのため、現金などで高額な遺産を後継者に相続させるより、生前に生命保険に加入しておき、生命保険の保険金という形で遺産を相続させた方が、税金の対策をすることができる場合があります。
資産家の方や、莫大な遺産が残る見込みがある方は、相続税対策の一環として終身型の生命保険を活用してみるのも1つの手です。
子どもの学費など、できるだけ大きな金額を家族に残してあげたい場合
生命保険は、死亡した時には死亡保険金が保険金受取人に支払われます。
受取人が子どもや配偶者となっている場合、自分の万が一の際に家族に、一定の養育費や生活費を残してあげることができるのです。
定期保険の場合、保険期間が定められているため、実際に自分が死亡する時に備えるためには更新を繰り返さなければいけません。
なので、最初から終身保険に加入しておいたほうが良いこともあるでしょう。
ただし、子どもが独立した時など、もう高額な保障が必要なくなった時には、このまま終身保険に加入し続けた方が良いのか、解約をして違う保険に入った方が良いのか、見直しをする必要がある点に注意してください。
自分の葬式代を用意しておきたい人
葬祭費用には、通夜から葬儀にかけての費用、飲食費や人件費で平均200万円かかると言われています。平均200万円というお金は、経済的負担としては決して軽いものではありません。
そのため、自分が死亡した時に家族に200万円もの金額を出させるよりは、自分でお金を用意しておきたいという人もいるでしょう。そんな時に、終身型の生命保険がおすすめです。
先ほども説明しましたが、終身型の生命保険は亡くなった時に保険金が支給されます。そのため、きちんと保険料を支払っておけば、自分が死亡した時の葬式代をカバーすることができるのです。葬祭費用を賄えるくらいの保険金額であれば、年齢によりますが保険料もそこまで高額になる可能性が低いため、検討しやすいでしょう。
自分の状況に合わせて保険のタイプを選ぼう
今回説明してきた通り、終身型の生命保険と定期型の生命保険にはそれぞれメリット・デメリットがあり、向いている人も違います。
そのため、自分はどちらの保険のタイプが適しているのかをよく考えて加入するようにしましょう。
しかし、個人の状況も人それぞれで異なるため、自分はどちらのタイプの生命保険を検討すればいいのか今一分からない、という方も多いのではないでしょうか。
そんなときには、保険のプロである保険代理店や、保険会社に相談してみることがおすすめです。
インターネット上で紹介されている生命保険ランキングを見て自分で選ぶよりも失敗リスクが少ないのが特徴。
あなたのライフプランや資金状況に合わせて、ぴったりの生命保険を選ぶサポートをしてくれるでしょう。
保険商品のご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご覧ください。
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