終活準備のベストタイミングとは。いつからが正解?

ニュースなどでもよく取り上げられることが多い「終活」
これまでは自分のことだとしても「死」について触れることだけでもタブーと考えられる時代もありました。
しかし今や自分や自分に関わる家族などの人々とどんなエンディングを迎えるかを考えることは大事な人生のテーマとも言えます。
そんな終活ですが、一体いつから始めるのがベストタイミングなのでしょうか。
「終活を始めるのに早すぎる、遅すぎるなどはあるのか」
「終活に興味があるが何から始めたら良いのかわからない」
そんな悩みをよく聞きます。
そこで今回はファイナンシャルプランナー資格を持つ私が皆様の大事な「終活」
を始めるベストタイミングがいくつかをお教えします。
ぜひこの記事を読んでご自身、または大事なご家族の終活への理解を深めてください。
終活についてもう一度基本を押さえておきましょう
終活をいつから始めるかもとても大事ですが、そもそもの終活についてきちんと理解しておくことも大切。
終活とは人生の終わりに向けて死と向き合い、最後まで自分らしい人生を送るための活動の略。
終活は人のライフスタイルによって様々な形になります。還暦を迎えて終活を始めるのなら人生の振り返りを行い、残りの人生をどのように充実させるかを考えることでしょう。
また大病を患った後であればどうこれからストレスのない身軽な人生にしていけるかを考えたりもするでしょう。
また逆に現在介護が必要な両親やお年寄りを抱える方であれば、残りの人生を悔いのないものにしてもらうために、コミュニケーションを多く取り、一緒に終活について考えることもあるのではないでしょうか。
そこでタイトルにもある就活準備のベストタイミングはいつなのかという問題ですが、結論から言うと思い立った日が吉日。
自分の環境において節目を迎えた、自分の人生のことを考えることが増えた等、終活を始めるのに早すぎるということはありません。
とは言ってももう少し終活を始めるタイミングについて詳しく知りたいという方もいらっしゃるとおもますので、代表的な終活準備を始めたタイミングをいくつか挙げてみます。
終活準備をみんないつ始めている?
終活準備の主なきっかけは大体4つが多いようです。
- 定年で退社をきっかけに
- 配偶者を亡くしたタイミング
- 還暦や喜寿などを節目に
- 大病をした時など人生について考えた
それぞれを見ていきます。
定年で退社をきっかけに
一番多いタイミングはこちらではないでしょうか。
毎日勤めた会社を定年などで退社し、今までのライフスタイルが一変。
時間に余裕もできるので何か新しいことを始めるのにベストなタイミングですね。
趣味や運動を始める方もいらっしゃいますし、これからの余生を考え、余裕のあるうちにと、終活準備を始める方もいらっしゃるようです。
配偶者を亡くしたタイミング
一番身近な人間をなくしてしまうと、人は強く生きるということを意識するものです。
さらに配偶者がなくなった時にその人が終活準備をしていれば、色々と助けられることも多く、終活のありがたみも感じるでしょう。
逆に配偶者が終活準備をしていなかった場合、かなりの不便を感じるはず。
そういった残された者となって初めて味わう経験から終活をしようと決意した。なんておっしゃる方も多いですね。
還暦や喜寿などを節目に
こちらも終活を始める理由としてよく耳にします。60歳や70歳ならば余命について考え始める年頃。
しかしまだ身体的、精神的な余裕がある方が多いので終活準備が始めやすいのでしょう。
大病を始める前に、認知症になってしまわないうちに終活を手がけるのはとても良いことですね。
大病をした時など人生について考えた
こちらは年配の方だけでなく、若い方でも多いのではないでしょうか。
大病をした際にもし自分の身に万が一のことがあったらと、これからの自分の人生のこと、残される家族のことを考えるのでしょう。
このようにライフスタイルの数だけ終活の形があるように、実際に終活を始められた方々のお話を聞いてもタイミングは人それぞれのようです。
身体的、精神的な余裕があればいつ終活を初めても良いと思います。
終活の具体的な行動とは
終活の意味や始めるべきタイミングを分かっていただいたところで次は終活を進めるにあたり具体的に何をすれば良いかを考えてみましょう。
先ほどもご説明したように人のライフスタイルの数だけ終活の形があります。
そこで一般的な終活の具体的な活動をあげてみます。
- エンディングノートの制作
- 遺言書を書く
- お墓の準備をする
この3つは日本人であれば終活としてやっておきたいところ。
それぞれを詳しくみていきます
エンディングノートを書く
エンディングノートとは簡単にいうと自分を見つめ直すと同時に自分の死後に家族など身近な人間が困らないように色々な詳細を残しておくためのノート。
ちなみにエンディングノートにはこう書かなくてはいけない、この規格に揃えるべきなど決まりごとは何もありません。
エンディングノートは終活が人それぞれのライフスタイルによって形を変えるように、ノートの内容も変わってきます。
エンディングノートは自分でこれからやっておきたいことを書いても良いですし、自分の死後に自分の家族が困らないように自分にまつわる情報を残すのでも良いです。
よくエンディングノートに書かれる内容としては自分のプロフィールや現在の健康情報、かかりつけの医師の連絡先や飲んでいる薬についてなどが一般的。
さらに自分の口座情報や有価証券などの情報を家族が困らないように書く人も多いです。
また葬式の規模や形式を希望として残したり、葬式に参列してほしい人のリストを残したりも良いでしょう。
ただし忘れてはいけないのがエンディングノートは遺書とは違いますので、法的効力はありません。
また基本的に死後の開封も自由です。
遺言書を書く
エンディングノートには法的効力はありませんので、遺産などを残す場合にはきちんと遺言書を残しておかなくてはいけません。
遺言書の主な目的は遺産相続をトラブルなく円滑に進めるために自分が亡くなる前に意思表示を法律で定められた範囲内で書いておくこと。
遺産といっても収入としての財産とは限りません。
借金なども遺族に相続されますし収入の場合は相続税が課せられたりもします。
遺言書が遺されていない場合や内容次第では遺された遺族の間でトラブルが発生しますので注意が必要。
大きなトラブルにならぬよう遺産相続に関しての遺言は余裕のあるうちに終活として詳細に記して用意しておくことが肝心です。
遺言書は「死後の意思表示」として唯一法的効力を持つものです。もう少し詳しくみておきましょう。
遺言書の種類
遺言書の正式な形式は大きく分けて2つ。
- 普通方式
- 特別方式
このうちほとんどの人が普通方式を用います。
普通方式はさらに3種類。
- 自筆証書遺言
- 公正証書遺言
- 秘密証書遺言
これらを押さえておきましょう。
自筆証書遺言とは文字通り自分の自筆で作成する遺言書のこと。
パソコンなどのタイプで作ったものは自筆証書遺言とみなされないので無効となります。
遺言内容の理由を記さなければならず、遺言書の作成年月日も必要です。
公正証書遺言は公証役場にいる公証人という人によって作成・発行・保管される遺言書のこと。
公証人とは公的に照明や認証を行うことができる専門職のことを指します。
専門家による作成なのでミスやトラブルが起きにくく、最も安心できるタイプと言えます。
ただその分公証人による遺言書の作成には費用や作成時間を必要としますので余裕があるうちに依頼しましょう。
遺産がたくさんある、遺族がたくさんいるなどの人に向いているでしょう。
お墓の準備をする
日本人であれば終活を行うにあたって当然のように考えるのはお墓のことではないでしょうか。
自分が生きているうちにお墓を建てることを生前建墓と呼び、最近生前建墓を購入される方が増えています。
そんなお墓の選び方について解説します。
まずはお墓の種類の選び方を見ていきましょう。
お墓の種類
お墓の種類としては4種類が挙げられます。
公営墓地、民営墓地、寺院墓地、永代供養墓地です。
公営墓地とは各都道府県や各市町村が運営しているのが特徴。
応募期間が限られていることが多く、公募や抽選によって選ばれます。
また暮石の大きさが限定されていたり、公営墓地と同地域に住んでいる住民でないと申し込むことができないなどといくつかのルールがあります。
民営墓地は公益法人や宗教法人が運営している墓地のこと。
先述した公営墓地に比べて購入する際に縛りや条件が少ないことがメリットですが、反面公営墓地よりも購入費用が割高なのがデメリット。
3つ目は永代供養墓地。主な運営者は寺院である場合が多いです。
納骨の際に使用料を一括払いすることによって永代に渡って個人のお墓を寺院が供養と管理を行ってくれます。
使用料を支払った後は管理費など発生しないことがほとんど。
少子化などの影響からお墓を管理してくれる人がいなくなったらどうしよう…と不安に思う人が増えており、永代供養墓地だけでなく公営墓地でも永代供養を求める人も増えているようです。
お墓はどう選ぶ?
お墓をどう選ぶのも実はいくつか選択肢や条件があります。
- 宗派で選ぶ
- 立地条件や設備で選ぶ
- 費用で選ぶ
- 環境面で選ぶ
公営墓地や民営墓地は一般的には宗派の指定がないことが多いです。
しかし中には宗教法人が運営する寺院墓地では、宗派による制限がある場合があるので注意が必要。
もし自分のお墓を作りたい寺院墓地があるのであれば、前もって宗派による制限があるかどうかを確認しておくと良いでしょう。
また立地や設備もお墓の立地選びの重要な要素。
自宅や家族が住む場所から遠く離れすぎていたり、交通面が不便すぎると自分の死後にお墓を管理してもらう人やお墓参りの際に大きな負担をかけてしまいます。
立地を選ぶ際には駐車場の有無やバリアフリーなのかどうかを確認しておくと良いでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか、今回は終活を始めるべきタイミングがいつかについてお話をしました。
結論を再度お話しするならば、終活は人それぞれに形が違う。そして始めるべきタイミングも違って問題ありません。
ただ精神的、肉体的余裕のあるうちに行っておくことが大切。
皆様も終活が必要と文章を読んで感じられるようでしたら、ぜひ今回をきっかけに終活準備を始めてみてください。
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